たけぴょん日記

某理系大学院卒、自然栽培農家見習い。

農業を始めようと思ったキッカケ~初心忘れるべからず

みなさま、新年明けましておめでとうとうございます!年末はゆっくり静養されたでしょうか?

 

たけぴょんは地元の岡山に帰りました。東京に来るまでは気付きませんでしたが、岡山の海鮮物ってとても美味しいんですよね。瀬戸内海には豊富な海鮮資源があって、イイダコの煮物、鰆の刺身、アミの煮付けなんかは最高です。流通業者のみなさん、是非東京にも流通させてください!

 

さて、年始ということで、本年度の目標や抱負を立てた方も多いと思います。昨年度に出来なかったことは、今年こそは達成したいですよね。たけぴょんもご多分にもれず、頭の中では目標を立てました。そして、本エントリでは初心忘れるべからずということで、農業を始めたキッカケについて書き記しておこうと思います。そもそも思いなんてものはすごく曖昧で、後で都合の良いように解釈したり、すぐに忘れてしまうもんです。だから、忘れっぽいたけぴょんはここに書いておきたいと思います。

 

農業を始めたことを知人に伝えると、

 

”まじ??なんで??やばい!”

 

というような反応が返ってきます。それもそのはずで、理系の大学院を出てわざわざする仕事でもないし、そもそも工学を勉強していた私と農業には接点がないからです。また、実家は農家ではなく、製造業の会社を経営しているので、益々みなさんの頭の中にはハテナ?マークが広がってしまいます。だから、多くの人にとって私は奇人、もしくは仙人(笑)のように映っているようです。

 

では、なぜ農業なのか?それを説明するには幼少期のたけぴょんを理解する必要があります。たけぴょんは小さいときから、祖父、父が経営者として事業をしている姿を見て育ってきました。中小企業は、いつ潰れるか分からないとてもリスキーな仕事である、だけど、人の上に立ち社員を引っ張るとてもエキサイティングな仕事であると、子供ながらに肌で感じてきました。世の中を動かすのは事業家であり、将来は事業を通して何か世の中の役に立てたら良い、そう考えきました。

 

そんな漠とした思いの中で出会ったのが、開発途上国です。大学時代には開発途上国を多く旅行し、当然ながら日本の豊かさを実感しました。また同時に、開発途上国が抱える問題を技術を生かして解決することに興味を持ち、大学院では国際開発が専攻出来る大学に変えました。実際に、縁のあったベトナムの農村には何度も足を運び、開発途上国の現場経験を積みました。

 

そんな中で、開発途上国の農村部の暮らしを”最速で劇的”に変えるのは、農業であると強く感じました。当たり前ですが、農村部の基幹産業は農業であり、多くの人がそこに従事しています。農業の収入を増やすことは、直接的に村人の所得を増やし、より良い教育、安全な水、住みやすい住環境にアクセス出来る可能性が広がるからです。農業は、多くの開発途上国の農村部を劇的に変えるポテンシャルを持つ、とてもエキサイティングな仕事だと、考えれば考えるほどワクワクしました。

 

そこで、日本の先進的な農業技術、成功例を研究したり、農家に足を運んで話を聞くことから始めました。そんな中でたまたま出会ったのが、自然農法をやっている農家の方です。種を自分で採り、農薬や化学肥料は使わず、土・太陽・水の自然の力を生かして育てる、本当にシンプルな農法です。しかしながら、土の中の微生物や植物の性質を理解するなど、同時にとても奥深くもあります。自然農法の書物を読み漁るうちに、自然農法なら最高の作物を作ることが出来る!、そう確信しました。気付いたら農業のことばかりを考え、実際に自分でやりたいと気持ちが抑えられなってしまったんです。

 

そして、最後にたけぴょんの背中を後押ししたのは、周りの誰も農業はやらないということです。周りの知人を見ると、多くは外銀、コンサル、商社などに就職していきました。どの業界も新しい価値を生み出してとても素晴らしいです。ですが、それをやる人はたくさんいます。一方、農業は若者が必要とされているにもかかわらず、やる人が全くいない。ならば、大学院で身につけた知識やリサーチ能力を生かして、わずかながらでも農業業界で少しでもお役に立てたらと考えました。

 

今の気持ちとしては、最終的にベトナムか、それとも日本でやるかは半々の気持ちです。なぜなら、今のたけぴょんの心の中では、”日本の農業をもっと元気にしたい、もっと耕されている土地を増やしていきたい”という想いが膨らんでいるです。海外に行く度に日本の豊かさを実感し、本当に日本という国が大好きなんです。だから、今大変な状況にある農業業界の役に立ちたい。

 

最後に、新年には大学院の恩師から良い言葉を貰いましたので、それを新年の挨拶の締めくくりとしたいと思います。

 

”たけぴょん君。今の修行期間は、今後のために非常に大切だと思います。農業は心も大事ですが、それ以上に技術を非常に必要という印象を持っています。たけぴょん君独自の技術を身につけられるように、日々を大切にしてください。”

 

理想論だけでなく、先ずはしっかりと技術を身につけていきたいと思います。至らない点が多くあると思いますが、本年もどうぞ変わらぬご支援の程を宜しくお願い致します。

 

たけぴょん